
「今まで何度も釣って食べてきたヒラメなのに、今回はカルキ臭い…」。そんな違和感を覚えて検索している人は少なくありません。ヒラメの臭いには環境要因や捕食生物、寄生虫など複数の原因が考えられます。本記事では、それぞれを切り分け、食中毒リスクを正しく判断するための知識をまとめました。
釣ったばかりのヒラメがカルキ臭く感じる原因とは?
ヒラメをさばいた際や刺身で口にしたときに感じるカルキ臭は、「塩素、消毒液、ペンキ臭、化学薬品」のような刺激臭として表現されることが多いです。この臭いは、腐敗した魚に見られる酸っぱい臭いや強い生臭さとは性質が全く異なります。そのため、鮮度が落ちているとは限らないケースが殆どです。
原因はヒラメが捕食するギボシムシ

ヒラメが捕食する生物の中には、強い臭い成分を持つものが存在します。その代表例がギボシムシ(ゴカイの仲間)です。ギボシムシはヨウ素や薬品に似た臭いを発することがあり、これを捕食したヒラメの身や内臓に臭いが残る場合があります。
見た目に異常がなくても、「ペンキ臭」「消毒臭」のように感じるケースがあり、釣り人の間でも知られている原因の一つです。臭くて刺身なんかでは、絶対食べれません。もったいないですが即廃棄です
ギボシムシに似ている臭いとすれば、バリバスの「PEにシュ!プロ仕様」です。身からするのは、まさにこいつの匂いです!
※PEにシュは、PEラインのコーティング剤でギボシムシと関係はありません
カルキ臭のするヒラメを食べると食中毒になる?
ヒラメからカルキ臭がすると、「食中毒になるのではないか」と不安になるのは自然な反応です。ただし、臭いの有無と食中毒リスクは必ずしも一致しません。ここでは、カルキ臭と食中毒の関係を整理し、どこからが危険ラインなのかを明確にします。
ヒラメからペンキ臭がしても必ず食中毒になるわけではない
結論から言うと、ヒラメからカルキ臭やペンキ臭があるだけで食中毒が起こるとは限りません。食中毒の多くは、細菌の増殖や寄生虫が原因で発症します。カルキ臭やペンキ臭の発生原因は、ギボシムシによるもので、捕食している餌が臭くヒラメの身に臭いがついたものだからです。
カルキ臭がするヒラメは食べても大丈夫?
食べない方がよいです。というか臭くてまずいです。新鮮でも化学薬品に汚染されたような臭いがしますので、まず食べられません。煮ても焼いても揚げても臭いは取れません。またカルキ臭のするヒラメを切った包丁やまな板も臭くなるので、そのまま違う魚を捌くと、そちらにもカルキ臭が移ります
危険な臭いと問題ない臭いの見分け方
判断のポイントは、臭いの質と他の異常が重なっているかどうかです。カルキ臭や薬品臭のみで、身にハリがあり変色もない場合は、必ずしも食中毒リスクが高いとは言えません。一方で、腐敗臭やアンモニア臭のような刺激臭や、身がブヨブヨしている場合は注意が必要です。臭い単体ではなく、見た目や触感と合わせて判断することが重要です。
ヒラメのほか、ギボシムシを捕食する魚
ギボシムシは海底にいますので、底物でゴカイ類を食べる魚は、カルキ臭さい個体にあたるときがあります。特にカレイ、アマダイ、カワハギ、キスなどは有名です
ヒラメに多い寄生虫と食中毒リスク
ヒラメの食中毒リスクを考えるうえで、寄生虫の存在は避けて通れません。ただし、寄生虫=即危険というわけではなく、種類ごとにリスクの性質が異なります。この章では、ヒラメで特に注意される寄生虫と、その食中毒リスクを整理します。
ヒラメに寄生するクドアとは何か
ヒラメで問題になることが多い寄生虫がクドアです。クドアは筋肉内に寄生する微小な寄生虫で、見た目では気づきにくい場合があります。特徴的なのは、加熱や鮮度とは関係なく、摂取後数時間で下痢や嘔吐などの症状を引き起こすことがある点です。一方で、強い異臭を放つ寄生虫ではありません
クドアが寄生しているヒラメの見分け方
ヒラメを釣り上げた時に通常血の色で赤いエラが「白色」に変色している個体があります。これはクドアが寄生している証拠なので、そのままリリースしてください。
ヒラメの身がゼリー状に崩れる(ジェリーミート)
釣った後、数日間寝かせていると、筋肉の構造が壊れ、包丁を入れると弾力がなく、溶けたような感触になる場合があります。これはジェリーミートといって、クドアによって身が溶けており、食べられるレベルにありません。
また釣った次の日でも、皮を引いたときに、身に「滑り」や「臭い」がある個体は危険です。ほぼ数日たつとジェリーミート化します
クドアに寄生したヒラメを食べたら食中毒になる?
クドアによる食中毒は、食後おおむね数時間以内に症状が出るのが特徴です。主な症状は一過性の下痢や腹痛、吐き気で、比較的短時間で回復することが多いとされています。アニサキスほどひどくありません。75℃以上で加熱するか、冷凍することで死滅させることができます
ヒラメの代表的な食中毒と言えばアニサキス
ヒラメはアニサキスによる食中毒が多い魚です。特に大型のヒラメはサバと同様、内臓がアニサキスだらけです。ヒラメはフィッシュイータと呼ばれ、イワシを捕食しているのでアニサキスが多いのです。アニサキスにやられると、悶絶することになりますので、アニサキスライトなどで確認してから食べるようにしてください。または火を通すか、冷凍で予防しましょう
まとめ
・ヒラメのカルキ臭は、必ずしも腐敗や食中毒が原因とは限りません
・ギボシムシの捕食や海域・水質など、自然由来の要因で臭う場合があります
・クドアは臭いでは判別できず、ジェリーミートなどの状態確認が重要です
・異臭と身質の異常が重なる場合は、生食を避ける判断が安全です
・迷ったときは「食べない」という選択が最も確実なリスク回避になります
ヒラメは人気のあるターゲットですが、外れも多い個体になってきているので安全を確認して食べるようにしましょう。ちなみに私はヒラメが釣れたらリリースしてます。






















