【宮城県】伊勢海老・タコ釣りは密漁?採捕禁止ルールと罰則について

宮城県の漁港・テトラポット・河口付近で「伊勢海老やを釣ってもいいのかな?」と迷ったことはありませんか。じつは、伊勢海老に関しては釣り方や場所によって「合法」にも「密漁」扱いにもなり得ます。この記事では、宮城県で定められた「採捕禁止ルール」「罰則」をもとに、知らずに違法行為にならないためのポイントを解説します。

タコ釣りはコチラの記事を参照↑

宮城県で伊勢海老を釣るのは密漁になる?

宮城県では、伊勢海老を釣ることや持ち帰ることを禁止する明確な規定は存在しません。現段階では、一般の釣り人が堤防やテトラポッドから伊勢海老を釣り上げても、法的な罰則は科されません。

ただし、宮城県の沿岸部には共同漁業権が広く設定されており、将来的に伊勢海老がその対象種として指定された場合、採捕行為が「密漁」に該当する可能性があります。

そもそも「密漁」とはどんな行為か

密漁とは、法律で定められた採捕禁止区域や漁業権のある区域で、水産動植物を無断で採る行為を指します。たとえば、あわび・なまこ・うなぎの稚魚などは国によって特定水産動植物に指定され、採るだけで犯罪になります。一方で、伊勢海老は宮城県内では特定禁止種に指定されておらず、一般釣り人が堤防や岸から釣る分には「密漁」に該当しません。

宮城県漁業調整規則(令和2年11月27日公布)

現時点の宮城県漁業調整規則では、伊勢海老を採捕禁止種として明記した条項は存在しません。

・第34条の禁止期間・区域、第35条の漁法別禁止等
・第48条で、遊漁者(釣り人)は海面において「竿釣」による採捕が認められています。

県が公表している資料でも、禁止対象はタコ・貝類・藻類・なまこ・うに類などが中心であり、伊勢海老は対象外です。したがって、堤防や漁港で釣り上げて持ち帰る行為は違法ではありません。ただし、今後の資源保護政策によって、伊勢海老が漁業権対象種に指定される可能性はあります。

引用:宮城県漁業調整規則(令和2年11月27日公布)

スポンサーリンク

伊勢海老の採捕を禁止する法律と宮城県内のルール

宮城県漁業調整規則で定められている採捕禁止の概要

宮城県漁業調整規則は、水産資源を守るための地域ルールを定めたものです。ホタテやウニ、ナマコ・タコなど一部の無脊椎動物には禁漁期間がありますが、伊勢海老に関する明記はありません。そのため、現時点では釣っても持ち帰っても違法ではありません。

採捕禁止が設けられる目的は、資源の乱獲防止と漁業権の保護です。伊勢海老が今後、漁業対象として認識されるようになれば、漁業権の中に組み込まれる可能性があります。そうなれば、現在は問題のない釣りや持ち帰りも制限される可能性があります。

スポンサーリンク

違反したらどうなる?密漁の罰則と摘発例

罰則内容(懲役・罰金など)

漁業権を侵害して採捕を行った場合、3年以下の懲役または3,000万円以下の罰金が科されます。

<対象行為>
・許可、漁業権等に基づかずに特定水産動植物(アワビ、ナマコ、シラスウナギ)を採捕
・密漁した特定水産動植物又はその製品を、情を知って運搬、保管、取得、処分の媒介・あっせん

引用元:水産庁

実際に摘発された事例とその経緯

宮城県内での伊勢海老摘発例はありませんが、静岡県・千葉県など伊勢海老が漁業権対象の地域では、堤防での採捕が密漁と判断されたケースがあります。宮城県でも、将来的に対象種に指定されれば同様の判断がなされる可能性があります。

SNS投稿で通報・摘発されるケースも

釣果報告としてSNSに投稿した内容から密漁が疑われ、通報・摘発に至るケースも増えています。誤解を避けるために、「宮城県では採捕禁止種に指定されていない現状」である旨を明記しておくのが安心です。

伊勢海老釣りを楽しむためのポイント

合法的に釣りを楽しむための手順

地元漁協や県の掲示物で、漁業権の対象生物を確認しましょう。看板や公式サイトに「採捕禁止」などの表示がなければ、釣り自体は問題ありません。販売目的でなければ遊漁として扱われ、許可は不要です。
伊勢海老を釣り上げた場合も、小型個体はリリースするなど、資源保護の意識を持ちましょう。

漁業権エリアの確認方法と注意点

港や防波堤には「第○種共同漁業権区域」と記された看板がある場合があります。同じ海でも漁協によって対象種が異なるため、初めての場所では事前に確認しておくと安心です。

FAQ

Q:漁業権ってなに?

「この場所の海(や川)で、この漁をしてもいいよ!」 と国や都道府県から許可(免許)をもらい、その漁を自分たちだけで独占して行う権利のことです。

Q:漁業権の内容となっている「水産動植物」と「特定水産植物」ってなに?

・水産動植物:マダコ、アワビ、ウニ、ホッキ貝、ワカメ
・特定水産動植物:あわび、なまこ、うなぎの稚魚(全長13cm以下のうなぎ)

Q:漁業権のある場所で釣りしちゃだめなの?

漁業権対象外のお魚は釣っても問題ありません。ただし定置網や養殖いけすの近くで釣りをし、施設を傷つけたり、漁業の邪魔をしたりすると、損害賠償や刑事罰の対象になる可能性があります。

まとめ|宮城県で伊勢海老釣りを安全に楽しむために

  • 宮城県では、2025年10月現在伊勢海老を釣る・持ち帰ることを禁止する法律は存在しない。
  • 漁業権区域内でも、伊勢海老が対象種に含まれていなければ採捕は違法ではない。
  • 将来的に漁業権の対象種となれば、同じ行為が密漁扱いになる可能性がある。
  • 漁業権や立入制限エリアの看板を確認し、地域ルールを尊重することが重要。
  • マナーを守ることが、伊勢海老釣りの制限を守る

宮城の海は豊かで、釣り人にとって魅力的なフィールドが数多くあります。伊勢海老をはじめとする沿岸資源を持続的に楽しむためにも、ルールとマナーを理解して釣りを楽しみましょう

Xでフォローしよう

おすすめの記事